Darrell Royal’s letter

70歳を目前にして通い始めたI塾のS講師から Darrell Royal’s letter について教えていただいた。挑戦した国家試験に合格することができず落ち込みがちな僕を静かに包んでくれる文章だ。 You should all ask yourself what do you feel when you are defeated. Are you… Read more Darrell Royal’s letter

『人生論ノート』を思う

10月初めに開かれた中学校の同期会に参加した友人から Z が病死したと聞いた。晩年は独居し、タクシードライバーをしていた。小学校のとき、よく一緒に遊んだ奴だ。同じ塾にも通った。彼が自転車に乗ったまま川に落ちた光景をありありと記憶している。 何年か前に二人で同級生をみまったが、その友人もとっくに死んでいる。あゝみんな死んでいくんだな、とつくづく思う。名簿では同学年の約8%が故人になっている。僕の中学校3年のときのクラスに至っては約18%だ。 三木清(1897-1945)が『人生論ノート』の冒頭に書いていた。50歳になって周囲の知人友人が物故者になることが増えたと。僕らは70歳にして人生論ノートならぬブログに立ち向かう。 『人生論ノート』青空文庫

隣語*を見直す作業を

日本と韓国(朝鮮時代を含め韓国と呼ぶ)それぞれが誇る独自の文字の創造は、北東アジアに圧倒的な影響を及ぼした漢字文化圏の周縁における画期的な事業だったと思う。日本の平安時代(794-1185)における片仮名と平仮名の誕生、韓国の朝鮮時代(1392-1897)初期におけるハングルの創作は、それぞれの地域における民族文化のかけがえのない発露だった。 片仮名は漢字の一部を抽出して作られ、平仮名は漢字の草書体が定着した表音文字である。漢字=真名(まな)に対する仮名(カナ)という呼び名がその由来を物語っている。一方、ハングルは漢字と対峙しながら、その原理とはまったく異なる表音文字である。パスパ文字や梵字の影響があるといわれ、王命を受けた学者グループが儒学をもとに音声と文字の研究を重ねて考案したものだ。 日本では、ひらがな・カタカナが和風文化の中心に位置づけられ、韓国ではハングルが偉大な(ハン)文字(グル)と呼ばれて、民族文化の根幹に関わるものと考えられている。ただ、いずれも長いあいだ公文書等には用いられず、漢字(=正字)の下位に置かれ、独自の文字として正当な評価を得るまでに数百年を要している。漢字の支配力がそれほど強かったということもできよう。 ひらがな・カタカナが多くの文人たちが時間をかけて漢字を簡素化し抽象して作ったものだとすれば、ハングルは複数の学者が原理にもとづいて合理的に作った文字であった。前者はいわば自然生成的であり、後者は原理主義的であるといえる。いずれにもそれぞれの歴史的文化的な背景があり、どちらが優れているということはない。 共通しているのは、いかにして自分たちの言語表現により適合した文字を創造するかという思いだったろう。注目すべきは、二つの地域で生まれた文字の生成過程に際立った差異があることだ。文字の成り立ちの違いを知り、その背景にある歴史と文化を掘り下げて知ることで、より深く相手を理解できると思う。 昨今の日韓政府間および双方の短絡論者とでも呼ぶべき人びとが反発し合うようすを見ていると、みな自分の正当性を訴える感情を吐き出すだけで、自らの文化基層すら自覚していないようだ。双方の政治・経済・文化・教育・メディアなど、あらゆる方面の関係者が自国と隣国の文字を見直し両者の違いを意識できたら、と思うことしきりである。 何を悠長なことを、と呆(あき)れかえり、罵(ののし)る声が聞こえて来そうだ。いや、何の戯言(たわごと)を、と振り向きもせずに黙殺する人が大半だろう。だからこそ、自分が70年かけて学んだことを伝えなければ、と思う。 *江戸時代(1603-1867)の外交官で誠心外交を唱えた雨森芳洲翁(1688-1755)の著『隣語大方(인어대방)』は長いあいだ日韓における互いの言語の教科書として使われた。

あおり運転症候群

あおり運転が横行している。この問題を社会現象として捉えるとき、人びとが無自覚のうちに囚われている精神的な病状があることに気づく。それをあおり運転症候群と呼びたいと思う。 この症候群と同極にあるのがスマホ依存症候群であり、引きこもりではないだろうか。自分とその至近距離にあるスペースしか見ないし、見られない人びとが増えている。 彼らにとって、目の前に立ちはだかるものはクルマでも人でも許せないのだ。その当然の帰結として、あおり運転が起こるように思う。こういう僕もスマホ依存症を自認している。あおり運転の症候もときどき自覚することがある。ただし、路上ではない、混雑している電車や家のなかでだ。 あおり運転に相当する英語は road rage らしいが、これを一語にして roadrage とすれば、outrage*, outrageous などの語彙が連想されるから覚えやすい。 *[weblio] 非道(行為)、蹂躙(する行為)、侮辱、憤慨、憤り

Why Korean!?

最近、韓国語を学ぶ高校生が増えている。K-pop をきっかけに独学で学ぶ若い人がふえている。韓ドラにはまった母親や祖母の姿を横目にみながら育った若い人たちが、YouTube や SNS を駆使して韓国語という外国語を身に付けている。 そう聞いて、あなたは「へえ?」と驚き、訝(いぶか)しく思うだろうか。あるいは「まさか!」と疑い、否定するだろうか。いずれであれ、まずは次の二つの記事を読んでいただきたい。 https://mikata.shingaku.mynavi.jp/article/50580/ マイナビ進路2019.4.8記事 https://mikata.shingaku.mynavi.jp/article/50819/ マイナビ進路2019.9.4記事

杖を使ってみる

傍(はた)目にはわからないが、右脚の麻痺が3ヵ月前より悪化している。1日に1-2回は右足が路面やフロアに引っ掛かるから、駅の階段などは気を付けなければならない。手すりをつかんでいたが、ないところもある。転倒を避けるために杖を使うことにした。何も背負っていないときはいいが、ショルダーなどを肩に掛けていると、動きにくい。 妻が登山用に使っていた杖を、僕が平地で使うとは…