残された文庫本の処分

葬儀の日、義母はその数日前に僕が実家の応接間に積み上げておいた文庫本を早く片付けるように、やゝ苛立ち気に言った。予想より早い夫の死に動転していたとはいえ、好意でやったつもりの僕は不快だった。とにかく早々に片付けるしかないと思った。

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その数日後、電車で2時間かけて実家に行った。着くとすぐ2階の本箱に詰め込まれた文庫本を汗だくになって階下に運び、先に応接間に積み上げておいた本を移動して、玄関前の廊下に積み上げた。概算で1600冊余りの本を数日後に業者が引き取ってくれるはずだ。

最期まで自分勝手だった故人を改めて思いつゝ、彼を増長させたのは義母だったろうに、と思う。

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